お役立ちコラム

COLUMN

お役立ちコラム

トップお役立ちコラムバルーンの基礎知識気球と浮く風船の仕組みって違うの?

気球と浮く風船の仕組みって違うの?

気球と浮く風船の仕組みって違うの?

気球と風船の違いについて、明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。ここでは、あまり知られていない気球と風船の違いについてご説明します。

気球には「熱気球」と「ガス気球」の2種類があります

気球とは、空気よりも軽い気体を風船に詰めることで浮くものを指します。気球は、浮く原理によって「熱気球」と「ガス気球」の2種類に分けられ、日本では「熱気球」が一般的です。

熱気球の仕組み

熱気球はバーナーを使って熱した空気を「球皮」と呼ばれる風船部分に貯めて、浮力を作り出します。「球皮」は合成繊維(ナイロン、テトロンなど)の軽くて丈夫な素材で作られ、バーナーに近い部分には燃えにくい布(ノメックスなど)を使います。
「球皮」は天頂部分に穴が開いており、そこにリップパネル(排気弁)という丸い布で内側から封をしています。下降するときは、リップパネルを開くことで熱気を抜き、浮力を調節します。

ガス気球の仕組み

ガス気球は、空気より軽いヘリウム、水素などのガスを風船部分に貯めることで浮力を作ります。水素は引火しやすいので、中に入れるガスには通常ヘリウムが使われます。
有人気球は、バラスト(重り)を捨てることで上昇し、リップパネルを開いてガスを抜くことで下降します。ヨーロッパでは有人のガス気球によるレースも行われていますが、日本での有人飛行には主に熱気球が使われます。

 

日本で使用されるガス気球は、気象観測用の気球やアドバルーンなどです。ヘリウムを入れた風船もガス気球の一種ということができますが、通常、玩具やデコレーションに使用する比較的小型のものは、風船と呼び分けています。

風船が浮く仕組み

風船は、空気より軽い気体(ヘリウムなど)を中に詰めることで浮かびます。水の中へストローで空気を吹き込むと、泡が上がって来ますよね?あれは水よりも空気が軽いため、水が空気を押し上げているのです。
風船も原理は同じ。空気より軽い気体を入れた風船が、周囲の空気に押し上げられて浮き上がるのです。

 

ただし風船自体にも重さがありますので、風船のサイズが小さく中に入れるヘリウムの量が十分でない場合は、風船を浮き上がらせることはできません。

風船で空を飛べる?

ファンタジーの世界では、たくさんの風船を束ねて空を飛ぶシーンが描かれることがありますが、本当に風船で空を飛ぶことができるのでしょうか?
風船は、入れるガスの量を増やすことで大きな浮力を得ることができます。実際に有人飛行をするガス気球も、言ってみれば巨大なヘリウム風船ですから、多数の風船を使えば人が空を飛ぶことも理論上は可能です。
しかし風船の強度やコントロールなどに問題があり、実際に飛行することは極めて困難。大変危険な行為ですから、絶対行わないでください。

 

ちなみに、有人飛行の気球であれば、一定の高度を保って長い距離を飛ぶことができます。熱気球とガス気球では、ガス気球の方が長い距離を飛ぶことができるとされており、大西洋横断などの冒険を成功させた例もあります。

 

物や人を上空へ飛ばすという実用性を持った気球と、デコレーションなど主に楽しむことを目的とした風船。2つは同じ原理からスタートして、別々の進化を遂げたものだと言えるでしょう。

アドバルーンについてもっと見る

お役立ちコラム

お問い合わせ

よくある質問