お店のディスプレイを華やかに見せるコツ
店頭のディスプレイは、ショップのコンセプトや商品情報を外へ向けて発信し、お客様を中へ誘い込む大切な役割を持っています。活気のあるショップ、繁盛しているショップの多くは、おしゃれで効果的なディスプレイで人目を惹きつけています。 そこで今回は、ディスプレイの基本から効果的なワザまでをご紹介しましょう。
ディスプレイの基本
構成とはレイアウト(物の配置)のことで、商品やオブジェを飾る際は、どんな印象を作り出したいのかを考えて、構成を決めます。
ここでは、店舗装飾の世界では基本中の基本である、4つの構成についてご説明します。
【三角構成】トライアングルで「安心感」と「落ち着き」を演出
正面から見て三角形に物が配置されていると、見る人に安定感を与えると言われています。中心にマネキンを置いて左右に小物やバッグを配置、というのが典型的な三角構成。 三角形の頂点が中心にくるように物を配置すると、落ち着いてソリッドな印象に。頂点を左右にずらした不等辺な三角形に配置すると、動きが出てカジュアルな雰囲気が生まれます。
【左右対称構成】シンメトリーで「格調高さ」と「高級感」を演出
左右対称になるように物を配置すると、格調高さや、フォーマルな印象が生まれます。国家的な建築物の多くがシンメトリーなのも、この理由から。 また、高級感をアピールしたいときもシンメトリーが効果的です。小物が多く、大きさが揃わないときは、展示用の台などをシンメトリーに配して、左右対称を印象づけます。
【左右非対称】アシンメトリーで「カジュアルさ」と「躍動感」を演出
スポーツ用品やカジュアルウェアなど、軽快さが欲しい場合は、安定を崩したアシンメトリー(左右非対称)なレイアウトで動きを出します。 奥に高さのあるテントを置き、こぼれるようにグッズを配置するのが典型的なアシンメトリーレイアウト。左右に非対称なだけでなく、前後に物を配することで、お客様から見て引き込み感のあるディスプレイになります。
【反復構成】リピートで「リズム感」と「アピール力」を演出
同じテーマの商品を並べる、同コンセプトのマネキンを並べるなど、繰り返したたみ掛けるように配置するのがリピート(反復構成)です。 少しずつアレンジを変えて繰り返すことで、コンセプトを強調し、認知をアピールします。期間限定で行うキャンペーンやフェアなどに有効なディスプレイです。
ディスプレイに華やぎを加えるバルーン
風船(バルーン)は人目を引く鮮やかな発色と、自在にボリュームを変えられる特徴を持ち、空間に華やかさをプラスするディスプレイツールとして今、注目されています。
デザインが自由自在なフィルムバルーンや、中に何を入れるかアイデア次第のインサイダーバルーンなど、風船を使ったディスプレイ展開は無限の可能性を秘めています。
費用対効果のコストパフォーマンスが良いのも嬉しい特徴。ディスプレイ競争を制するには、風船の活用がポイントになりそうです。
ディスプレイのセオリーは、長年、試行錯誤を重ねてできあがったものなので、基本の構成を押さえることは欠かせません。そのうえで、構成にどれだけ目新しいアレンジを加えられるかが、デコレーターの腕の見せどころだと言えるでしょう。