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ゴム風船

ゴム風船は環境にやさしい!風船の種類と環境への影響を解説

 

ゴム風船は自然に還る天然素材からできており、環境にやさしいことをご存じですか。本記事では、風船の種類と特徴、環境にやさしくバルーンリリースにも用いられるゴム風船について解説しています。環境に配慮したイベントを開催したい担当者は、ぜひご覧ください。

 

 

目次


風船の3つの種類と特徴

 

風船は素材ごとに分けると、以下に示す3つの種類に大きく分類できます。

  • 幅広く使われるゴム風船
  • デコレーションが自在なフィルムバルーン
  • 中にバルーンを入れられるTバルーン

 

種類ごとに環境への負荷や日持ち期間、デザイン性など特徴はさまざまです。それぞれの特徴をおさえて用途に合ったものを選びましょう。

 

ここでは、上記3種類の風船について詳しく紹介します。

1.幅広く使われるゴム風船

ゴム風船は、ラテックスという100%天然の原料からできています。ラテックスは日光や水で分解され、土に還る環境にやさしい原料です。そのため、ゴム風船は環境にやさしいものといえるでしょう。

 

ゴム風船は単価が安く、バルーンリリースやバルーンアートなどで広く用いられます。環境への負荷が少ない一方、ラテックスは繊細な素材であるため、劣化しやすいのが特徴です。時間が経つと空気が抜け、表面の光沢感が失われていきます。

 

ほかの種類に比べると、ゴムでできた風船は短期間でしぼみやすいです。空気を入れた場合は5日〜1週間程度、ヘリウムガスを入れた場合は数時間〜2日程度でしぼんでしまいます。

 

特にヘリウムガスを入れる場合には、表面から徐々にヘリウムが抜けてしまうため日持ちしません。アルミ風船を使用した場合は1〜2週間ほど日持ちすることを考えると、ヘリウムガスを入れて風船を浮かせたい場合にゴム風船は不向きといえます。

2.デコレーションが自在なフィルムバルーン

フィルムバルーンは、ナイロンフィルム製の風船です。表面にアルミを蒸着できるのが特徴で、アルミをつけたものを「フォイルバルーン」と呼びます。

 

表面に好きなデザインを印刷でき、形状を自由に変えやすいという特徴のほか、中に入れたガスが抜けにくく、日持ちしやすいです。

 

メッセージが書けるものや塗り絵ができるものもあり、バルーンアートのアクセントとしても使われます。デコレーションが自在であるため、イベント販促に適した風船です。

フィルムバルーン

3.中にバルーンを入れられるTバルーン

Tバルーンとは、伸縮性のある薄くて透明な複合フィルムを使ったバルーンのことです。単体で使うことは少なく、中にゴム風船を入れるインサイダーバルーンの外側として使われます。中にさまざまな風船を入れることで、デザインをアレンジできるのがメリットです。

 

ちなみに、しぼみやすく徐々に表面の光沢がなくなってしまうゴム風船も、Tバルーンの中に入れると長持ちしやすくなります。そのため、風船の長期ディスプレイ用として活用するのもいいでしょう。

Tバルーン

 

 

ゴム風船は100%天然由来で環境にやさしい

 

ゴムには、天然ゴムと合成ゴムの2種類があります。天然ゴムは、その名のとおり100%天然原料であるラテックスから作られたゴムです。一方の合成ゴムは、石油を主な原料として化学的に作られたものを指します。

 

ゴム風船は天然ゴムから作られており、時間が経つと生分解され自然に還るため、ゴム風船は環境にやさしいといえるのです。

 

ゴム風船には、表面に「タルク」という粉を添加する場合が多く、タルクは人体に無害な材料で、化粧品にも広く使われています。

 

タルクを添加することで、風船を型から外しやすくなったり、風船同士が貼りつくのを防いだりできます。タルクのほかにはでんぷん粉やマイカ粉(雲母粉)が使われ、いずれも人体には無害です。

 

ゴム風船の原料ラテックスができあがるまで

ラテックスは南米が原産で、現在では東南アジアの熱帯雨林に広く分布しています。特にタイとインドネシアはラテックスの生産大国です。小規模な農家がゴムの木を管理していることが多く、農家の重要な収入源の1つともいえるでしょう。

 

ラテックスは、ゴムの木の表面を削って採取し、採取した樹液を固めて加工することでできあがります。伐採して採取するわけではないため、熱帯雨林保護の観点からも環境負荷が少ないものです。

 

ゴムの木は、植林してから6年程度で樹液を採取できるようになり、そこから30~35年間は継続して採取できるといわれています。

 

使ったゴム風船は空気を抜いて可燃ごみで捨てる

使い終わったゴム風船は再利用できないため、空気を抜いて捨てましょう。結び目付近を伸ばしてハサミで切ると、静かに空気が抜けます。空気を入れて伸び切った部分を切ると破裂して大きな音が出ますが、結び目付近はゴムが伸びていないため静かに処理が可能です。

 

ゴム風船の捨て方は各自治体によって異なりますが、可燃ごみとして捨てることが一般的です。ただし、紐やホルダーなど風船本体以外の部分がゴムではない場合、取り外して分別しなければなりません。

 

天然ゴムで作られたゴム風船は、燃やすとブタンガスが発生します。ブタンガスは家庭用カセットコンロのボンベに使用されており、それ自体に毒性はありません。

 

ただし、焼却炉で大量に発生すると爆発を引き起こす可能性があります。そのため、これまでは不燃ごみとして捨てることが望ましいとされていました。

 

しかし、最近では焼却炉設備が充実して高温処理への対応が進んでおり、東京23区では燃えるゴミとして処理しています。各自治体によって分別方法が異なるため、捨てる前には必ず確認しましょう。

 

使わなかったゴム風船の保存方法

ゴム風船は劣化しやすいため、長期保存には向きません。しかし、適切に保存すれば半年〜1年ほどは持ちます。ラテックスは、熱や光で分解されやすい物質です。そのため、使わないゴム風船は袋やシール容器で密封保存し、日の当たらないところで保存しましょう。

 

保存の際には折りたたんでも問題ありませんが、長期にわたって保管すると折りたたんだ部分が硬くなってしまうことがあります。いずれにせよ、なるべく早めに使うことがおすすめです。

 

 

バルーンリリースでも用いられるゴム風船

 

バルーンリリースとは、ヘリウムを入れた風船を空へ飛ばすことです。手軽かつ華やかな演出が可能なため、結婚式やイベントで広く行われています。

 

空にリリースされた風船は、上空で凍結してから粉々に分裂し、拡散しながら地上に落下します。手元には戻らないため、どんな風船を使用しても良いわけではありません。

 

日本バルーン協会では、バルーンリリースに関する以下のようなガイドラインを定めています。

  • リリースには、ヘリウムガスを使用すること(水素ガスは使用禁止)
  • リリースする風船は、天然ゴムを原料とする「ゴム風船」であること
  • 使用するゴム風船の止め具に、プラスチックなどの生分解しないものは使用せず、ゴム風船自体でしばること
  • 糸などの持ち手をつける場合、木綿糸や輪ゴムなど、ゴム風船と同等の生分解性を持つものを使用すること
  • リリースされるゴム風船はすべて単体とし、糸などで結んだ集合体でリリースしないこと
  • リリースの際は天候や周囲の安全を確認し、一般社団法人日本バルーン協会のバルーン業務安全管理士またはバルーン業務安全管理講習会受講者のもとに行うこと

 

参考:一般社団法人日本バルーン協会「バルーンリリースのガイドライン」

ガイドラインに沿ってバルーンリリースを行えば、基本的には環境に悪影響を及ぼさないとされています。

 

ガイドラインのとおり、自然由来のゴム風船はバルーンリリースでも用いられているのです。破裂して落下したゴム風船は、最終的には生成分解されて土へ還ります。

 

 

膨らませたゴム風船を長持ちさせる方法

 

風船をせっかく膨らませたのなら、多くの方が長持ちさせたいと考えるでしょう。イベント前に風船を膨らませるような場合は、当日にしぼんでしまわないように気をつけることが大切です。

 

前述のとおり、ゴム風船はあまり日持ちしませんが、工夫次第では長く楽しめます。ゴム風船を長持ちさせるためには、以下の方法が有効です。

  • 直射日光や風が当たらない場所に置く
  • ハイフロートやヘアスプレーでコーティングする
  • Tバルーンの中に入れる

 

それぞれの方法について、詳しく解説していきましょう。

直射日光や風が当たらない場所に置く

ラテックスは熱や光で分解されやすいため、直射日光が当たる場所にゴム風船を置くのは避けましょう。

 

また、蛍光灯による紫外線も劣化の原因です。押し入れやクローゼットなど、冷暗所に保管することをおすすめします。

 

また、風に揺れるとガスや空気が抜けやすくなるため、風が直接当たらない場所に置くことも重要です。窓際やエアコンの風が当たるところを避けて保管しましょう。

ハイフロートやヘアスプレーでコーティングする

ゴム風船にハイフロートという糊のような液体を入れると、風船の内側で乾燥してコーティングされ、内部の空気やガスが漏れるのを防げます。

 

ハイフロートには、ウルトラハイフロートやスーパーハイフロートといった種類があります。通常のゴム風船にヘリウムガスを入れる場合に比べ、ウルトラハイフロートは約25倍、スーパーフロートは約10倍浮遊時間を延ばせるといわれているのです。

 

参考:HI-FLOAT「HI-FLOAT® 使用説明書」

 

また、市販のヘアスプレーを表面にかけることでも空気を遮断する膜が張られ、長持ちさせられます。

Tバルーンの中に入れる

Tバルーンの中にゴム風船を入れるインサイダーバルーンならば、10日〜2週間程度日持ちし、ゴム風船の劣化を防げます。長持ちするだけではなく、デザイン性の高い装飾も可能なため、まさに一石二鳥です。

 

コンパクトなゴム風船ならば、複数個入れられます。特にカラフルで華やかな装飾を重視するイベントの際は、ぜひTバルーンの利用を検討してください。

 

 

環境に配慮した宝興産のゴム風船

 

宝興産株式会社ならびにエミリーズバルーン株式会社は、「地球環境と調和した社会づくりに貢献し、より豊かな未来を創造していくことを目指す」ことを掲げ、2004年に環境マネジメントシステムについての国際規格「IS014001」を取得しました。環境に配慮した素材を使い、環境保全の推進に継続的に取り組んでいます。

 

宝興産が取り扱うゴム風船は環境にやさしく、種類も豊富であるため、環境に配慮したイベントを開催したい方に適しているでしょう。ゴム風船のラインナップについては以下をご覧ください。

 

 

まとめ

 

本記事では、環境にやさしいゴム風船について解説しました。自然素材のラテックスからできたゴム風船は、生分解されて土に還るため環境負荷が少ないという特徴があり、バルーンリリースにも用いられています。

 

自然素材であるがゆえに劣化しやすいのがデメリットですが、保管場所の工夫やコーティング、Tバルーンの利用によって長持ちが可能です。環境に配慮したイベントを開催する際は、ぜひゴム風船を利用してみてはいかがでしょうか。

 

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